前年度、今年度とHP係ではドローン防除について取材を進めていきました。
未だにドローンに触った事もなかった私にとっては「もうこんな時代なんだな」と思わされたような2年間でしたがここにきて更に驚かされる事となりました。
「完全自動運転のドローン防除の実演会があるんです。」
いずれはそうゆう未来がくるかもしれないとは思っていましたが、こんなにも早くやってくるとは思ってもみませんでした。
このドローンの開発をされたのが『XAG』という会社で、今回は丹波屋の脇さん、石垣さんが実演して下さいました。
そのドローン『X-AG P30』は、高精度位置情報取得システム(GNSSRTK)で正確に飛行する機種でコントローラーも従来のものとは違い、スマホやタブレットで操作する仕様になっています。とはいえ、非常時には手動で運転することも可能ですがそれもタブレット等で操作することが可能です。何かドローンに問題がおきてもその場に着地することができるようになっています。
ただ、自動回避モードというものがあり木等の障害物があっても自動で避けることができるのでよっぽどの事がない限り手動で操作することもないのかなとは思います。
このドローンはまずRTKアンテナを持って畑の形に沿って測量し、それが終われば準備完了であとは難しい操作なく自動で薬剤散布していってくれます。
1度測量した畑はその後はデータを呼び出すだけなので測量も必要なくなります。
場所によっては衛星の受信が途切れるような状況でも、10分くらいなら飛行することが可能で、更にタンクにもセンサーがついており散布中もリアルタイムで残量を確認することができます。バッテリーとタンクがカートリッジ式になっているので何個かずつ用意しておけば5秒あればまたすぐ散布に取り掛かれるとのことです。
完全防水となっていますので水で丸洗いしても大丈夫ですが、バッテリーだけは防水になっていないのでそこだけは注意が必要です。
バッテリー、タンクを除けば重量は16kgと非常に軽く1人で軽トラ等に載せて移動することができます。
粒剤散布することも可能で、データを入れることで可変施肥することもできます。
更に中国では条件のいい夜間飛行の方でどんどん使われているとのことです。
ドローン防除するには免許が必要なのですが通常5日必要な講習、試験も3日間でOKとのことです。
不具合が出たときは自己診断をしてくれて、必要な部品だけ部品交換することができます。
現在、使用できる薬剤が畑作関係だと200種類程ですがあと2.3年で300種類を目標に登録を増やしていく予定とのことです。
この2年、DJIの『MG-1』や、XAGの『X-AG P30』等様々なドローンを取材してきました。取材はしていませんがヤンマーやクボタ等でもドローンの開発は進んでいます。更には農業だけにとどまらず林業、電設業等でもドローンは活用されているとの事です。
まだまだ登録薬剤の面等では課題のあるドローンではありますが、今後のドローン業界は輝かしいものになると実感できる実演会でした。
最後にXAGの『X-AG P30』、そして以前取材させていただいた
DJIの『MG-1』のURLを貼りますので興味のある方は是非見てみて下さい!